リンクアグリゲーションとPoE

技術の仕組み | ネットワークの可用性

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配線を増やして「太く・止まらなく」するのがリンクアグリゲーション、同じケーブルで「電気も送る」のがPoEです。どちらも構内ネットワークの設計で一緒に出てきますが、設問で問われるのは効果ではなく限界——束ねても速くならない場合と、給電量が足りなくなる場合です。

先に押さえる

リンクアグリゲーションは、複数の物理回線を1本の論理回線として扱う技術です。効果は2つ、帯域の合計片方が切れても通信が続く冗長性。ただし通信は通信の相手ごと(送信元と宛先の組)で振り分けられるので、1組の通信は1本しか使いません。ここが「合計するほど速くならない」の正体です。

束ねても1本分しか出ないことがある

1振り分けは「通信の単位」ごと
送信元と宛先の組アドレスなどから計算して、使う回線を決める
同じ組の通信はずっと同じ回線を通る(順序が入れ替わらないようにするため)
束ねた回線回線ごとに担当が固定される1組の通信=1本分の上限

だから、大きなファイルを1台から1台へ送るような場面では、何本束ねても1本分の速さしか出ません。効くのは多数の端末が同時に通る場面です。設問では「増強したのに速くならない理由」として、この振り分けの単位が問われます。

つまずきポイント

「パケットごとに順番に振り分ければ全部使えるのでは」と考えたくなりますが、そうすると到着順が入れ替わり、受け取り側で並べ直す負荷や再送が発生します。順序を守るためにあえて同じ道を通す——この割り切りが前提です。もう1つ、束ねた本数を超える冗長性は得られません。全部が同じ経路・同じ機器を通っていれば、そこが単一障害点として残ります。

PoE:電力も同じケーブルで送る

何がうれしいか

  • 電源工事が要らない場所に機器を置ける
  • 無線の親機・IP電話・カメラなど天井や壁に有利
  • 給電側でまとめて電源断・再起動ができる

何が制約になるか

  • 給電側の総電力に上限がある(ポート数×最大では足りない)
  • 機器ごとに必要な電力の等級が違う
  • ケーブルの距離・品質で電圧が落ちる

設問では「その台数を全ポートに接続できるか」「電源が落ちたときに何が止まるか」という形で問われます。通信は届くのに電力が足りないという状態があり得るのが、この技術の面白いところです。

見抜きどころ

問題文には機器1台あたりの消費電力と、給電装置の総容量が必ず書かれています。台数×1台分が総容量を超えないかを確かめるのが定番の計算です。冗長化の設問なら「給電装置が単一障害点になっていないか」。リンクアグリゲーション側は「増えるのは合計の帯域であって、1つの通信の速さではない」と書ければ十分です。

止まらないようにする組み合わせ

回線を束ねるだけでなく、接続先の機器も分けておくと、機器ごと落ちても通信が続きます。設計としては「回線の冗長・機器の冗長・電源の冗長」を別々の層として数え、どれか1つが欠けても残りで支えられるかを確認します。片方の層だけを厚くしても、他の層に単一障害点が残れば止まります。

つながる仕組み

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この仕組みを使う設問